「時を超えて精度を追求」── チーフ・プロダクト・オフィサーが語る復活したキャリバー135の真価とゼニスの未来

ウオッチナビ編集部が「WATCHES AND WONDERS GENEVA 2025」ほかジュネーブ現地取材などを通じて仕入れてきた2025年発表の最新タイムピースを、ブランドのキーマンへのインタビューとともに解説していく。今回は、【ゼニス(ZENITH)】をピックアップ!

傑出した精度で席巻した「キャリバー135」を見事復活

ゼニスは160周年を記念して、鮮やかなゼニスブルーのセラミック外装を新開発し、採用したアニバーサリーモデルを3つの主要コレクションから発表した。各モデルは160本限定で、交換可能なストラップが付属することも共通となっている。さらに、創業者のイニシャルにちなんで名付けられた新コレクション「G.F.J.」も登場。同社が獲得したクロノメトリー賞2333件のうち、その10%の受賞に貢献した「キャリバー135」を現代的なスペックにアップデートして搭載する。

 

色も仕上げも均一に統一されたゼニスブルーのセラミック外装

3種類のエル・プリメロ搭載コレクションから記念モデルが登場。「クロノマスター スポーツ」は初めてインターチェンジャブルストラップが導入され、「デファイ スカイライン クロノグラフ」は初のフルセラミック化を果たし、「パイロット ビッグデイト フライバック」は特許取得のコンプライアンス機構によってわずか0.007秒で日付が切り替わる仕組みを採用している。

「クロノマスター スポーツ 160th エディション」


Ref.49.3102.3600/51.M3100 310万2000円/自動巻き(Cal.エル・プリメロ3600)、毎時3万6000振動、約60時間パワーリザーブ。セラミックケース(シースルーバック)&ブレスレット(ブルーラバーストラップ付属)。直径41mm。厚さ12.7mm。10気圧防水。

 

「デファイ スカイライン クロノグラフ 160th エディション」


Ref.49.9502.3600/51.I001 324万5000円/自動巻き(Cal.エル・プリメロ3600)、毎時3万6000振動、約60時間パワーリザーブ。セラミックケース(シースルーバック)&ブレスレット(ブルーラバーストラップ付属)。直径42mm。厚さ12.7mm。10気圧防水。

 

「パイロット ビッグデイト フライバック 160th エディション」


Ref.49.4002.3652/51.I009 217万8000円/自動巻き(Cal.エル・プリメロ3652)、毎時3万6000振動、約60時間パワーリザーブ。セラミックケース(シースルーバック)。直径42.5mm。厚さ14.25mm。ラバーストラップ(ホワイトラバーストラップ付属)。10気圧防水。

 

ヴィンテージ調の意匠からメカまで高度な技術が結実

クラシカルな形状のプラチナケースに、名機「キャリバー135」を搭載。文字盤は中央にディープブルーのラピスラズリ、これを“ブリック”ギヨシェ模様のほか、ホワイトゴールド製のファセットカットアワーマーカーとミニッツトラックが囲む。

「G.F.J.」


Ref.40.1865.0135/51.C200 695万2000円(予価)/手巻き(Cal.135)、毎時1万8000振動、約72時間パワーリザーブ。プラチナケース(シースルーバック)。直径39mm。厚さ10.50mm。アリゲーターストラップ(ブラックカーフとブルー“サフィアーノ”カーフのストラップ付属)。5気圧防水。

 

〈WATCHNAVI特別インタビュー

「160周年に相応しい4つのタイムピースが生まれました。復刻したキャリバー135の完成度がゼニスの未来を示しています」


ゼニス チーフ・プロダクト・オフィサー ロマン・マリエッタ氏(Romain Marietta)1982年、ゼニス本社のあるル・ロックル生まれ。2006年にインターンとして入社し、正式採用後は製品開発やマーケティングの分野で活躍。2011年、現職に就任する。40歳の記念に1969年製「A386」を購入するほどゼニス愛が強く、現在はヘリテージ部門も兼務する。

 

創業160周年を迎えたゼニス。2025年は後世に語り継がれるメモリアルイヤーになるはずだ。伝説的な「キャリバー135」の復活を主導したマリエッタ氏に、その自信のほどを尋ねた。

「キャリバー135の開発は2022年に始まりました。1949年から62年にかけて、市販向けと天文台コンクールのために製造された高精度のシンボルを復刻でき、非常に満足しています。オリジナルにはない秒針停止機構や長時間駆動など、利便性の高い仕様も特徴です」

ブルーセラミック3本セットのほか、これに「G.F.J.」を加えた4本セットも記念ボックス付きパッケージとして購入できる。それぞれ単品の購入も可能だ。

「今回の新作で、革新と精度の追求によってマニュファクチュールを紡いできたゼニスが、時計製造の頂点にあることを改めて証明できたと自負しています。2027年に向けては新しいコンプリケーションキャリバーを開発中ですし、2029年にも新ムーブメントを投入予定です。引き続きグループ内への供給もしており、一層ゼニスの存在感が高まることでしょう」

 

問い合わせ先:LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス TEL.03-3575-5861 https://www.zenith-watches.com/ja_jp

◎本記事は『ウオッチナビ 2025 Summer Vol.98』より抜粋・編集しています。

※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。

 

Text/WATCHNAVI編集部

TAG

人気のタグ