憧れの的である高級時計を販売している正規店は、実のところ限られている。その理由は機能や魅力、ブランドの歴史や技術を余すことなく伝えることができると認められたショップのみが取り扱いを許されるためだ。2015年、鹿児島の中心街に誕生した「oomiya 鹿児島店」もこれに該当する。そんな南九州の代表店のリーダー、浅山店長にブランドウオッチ選びの極意を教えてもらった。
<oomiya 鹿児島店>浅山 美宏 店長
「贅沢な素材とデザインに惹かれたポルトギーゼ。普遍的な価値に注目してください」
数々の高級時計を見てきた浅山店長は、IWCの定番自動巻きウオッチを着用中。とあるきっかけで購入を決意したそうだ。
「ポルトギーゼ・オートマティックは以前から気になる存在でした。ダイアルのバランス、気品と落ち着きのあるレッドゴールドケース、由緒あるコレクションという点に惹かれました。実のところ購入前、ご来店されたお客様がたまたまこの時計を着用されており、腕元を見た瞬間、“ビビッ!”と全身に衝撃が走りました(笑)。腕元での存在感がイメージ通りだったので、そこで買う決心がつきましたね」
購入がまるで昨日のことだったかのように、鮮明な記憶をもとに浅山店長は話す。手に入れたときの喜びが伝わってくる。
「スレートグレー色の文字盤に、レッドゴールドの針とアラビア数字インデックスの組み合わせが美しく、絶妙です。さらに、7日間のパワーリザーブ表示と秒のサブダイアルを同じ大きさで横に並べ、6時位置には日付表示を、外周にはレイルウェイトラックを配した情報量のある文字盤ではありますが、余白を巧みに残した贅沢なシンメトリーデザインとなっています。このスレートグレー文字盤は惜しくも廃盤となりましたが、新作としてステンレススチールケースのバーガンディダイアルが追加されるなど、新しい展開にも注目です」
「長期使用に耐えるステンレススチール製ケースとブレスレットが秀逸」
いちユーザーの視点から、ポルトギーゼ・オートマティックの魅力を解説してくれた浅山店長は、素材のクオリティも時計選びにおいて重要と説く。
「同じポルトギーゼ・オートマティックでも、レッドゴールドとステンレススチールでは当然印象が異なります。ご職業柄によってはゴールドやプラチナは着用しにくいお客様もおられますし、ステンレスの方が馴染み深く使いやすいというご意見が多いです。ただ、IWCのようなハイブランドはステンレス素材ひとつとっても品質から仕上げまでレベルが高く、長くご使用になる予定であればこそこうした一流どころの選択をご検討いただきたいです」
では、IWC以外ではどんなブランドが理想的なのか?
「ビジネスウオッチとしてご使用になることを想定した場合、スーツとの相性が良いデザイン、時刻の読み取りやすさ、安心の防水性能、カレンダー表示などが条件となります。それらとクオリティを重視すると、パネライのルミノールも有力候補になるでしょう」
浅山店長はパネライの根強い人気モデルをディスプレイから取り出し、続けて注目すべきディテールについて説明してくれた。
「まず見ていただきたいのがケースです。最高級のAISI 316Lステンレススチールが使われており、光の反射を抑えるサテン仕上げとなっています。ブレスレットも同様で、耐久性の高い無垢の設計。この外装によって重厚なスタイルを確立させています。一方で、文字盤はスポーティなサンブラッシュブルーを採用し、夜光が入った下層とのサンドイッチ構造になっていて時刻表示が明瞭です。
爽やかな印象を与えるこのルミノールは、ダークスーツはもちろん、ネイビーのシャツやネクタイとのコーディネートにもマッチすることでしょう。ビジネスウオッチの条件にもあてはまり、長期使用を想定した設計ということで、結果的にコストパフォーマンスに優れる一本といえます」
今回、浅山店長が語ったIWCのクラシックウオッチとパネライのダイバーズウオッチは、いずれも生涯を通して“愛機”となれる性質を持ち合わせている。ちなみに両ブランドとも「8年保証」を最近宣言した。これは業界最長レベルで、アフターサービスの充実性においても最高峰にあることを意味している。時計のクオリティはもちろんのこと、メンテナンス体制や信頼性も含めた総合的な観点から、コストパフォーマンスは評価すべき。その点からも、WATCHNAVI Salonではメーカーと密接な関係にある正規店の利用を推奨している。
<取材・撮影協力>
oomiya 鹿児島店
TEL:099-219-9255
住所:鹿児島県鹿児島市金生町2-11
営業:11:00~19:30
定休日:水曜
※取り扱いブランドは、オフィシャルサイト(https://www.jw-oomiya.co.jp/)に掲載。
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