【シャルル・ジラルディエ(CHARLES GIRARDIE)】数字の“8”をデザインテーマにした「マジック8」の新作ウオッチ

スイスの高級時計メゾン、【シャルル・ジラルディエ(CHARLES GIRARDIE)】からニューモデルが登場。「マジック8」と名付けられたこの新作は、幸運を象徴し縁起の良い数字である“8”をデザインテーマとしている。グラン・フーエナメルの優雅な文字盤とチタン製ケースの組み合わせも特徴で、3つの異なる文字盤カラーとストラップがラインナップ。価格は各640万2000円(税込)。

1日に720回、文字盤の“8”が分解と再構築を繰り返す

 

19世紀にジュネーブで活躍した時計師の名を冠し、複雑機構を得意とする【シャルル・ジラルディエ】は、2018年に創業した比較的若いブランドである。2020年にはジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)で「レディスコンプリケーション賞」を受賞するなど、その技術力やアイデアが高く評価されている。

最新作となる「マジック8」は、世界中の様々な文化において幸運、幸福、繁栄を象徴する縁起の良い数字とされる“8”をデザインテーマとしたコレクション。文字盤上の8時位置に2つの非対称なパーツから成る“8”がセットされており、パーツそれぞれは反対方向に回転を始め、1分後には逆向きに再構成される。これが“スモールセコンド”として機能し、分解と構築というユニークな動きを繰り返す。すなわち、このギミックは1日に720回もループされるのだ。

カマイユ技法による最上級のグラン・フーエナメル文字盤

新作「マジック8」は、美しいグラン・フーエナメル文字盤も魅力のひとつ。カマイユ技法と呼ばれるグラン・フーエナメリング技法が採用されており、下地となる凸型の銀板に何層ものエナメルを塗布し、800℃以上の高温で窯で焼き固める。このプロセスによって各層がガラス質に変化し、鮮やかな発色を生み出す。さらに、文字盤の縁にキャンバー加工を施して、中心部と周辺部が異なるエナメルの濃度となる工夫を凝らし、繊細なグラデーションを演出。これらによってコバルトブルー、エメラルドグリーン、マジェスティックパープルという3種類のグラン・フーエナメル文字盤を創り出した。なお、これらの文字盤色に合わせたカラーストラップが選択されている。

ブラックに仕上げた「キャリバーCG8080」を搭載

本機はケースに、軽量かつ耐久性に優れるグレード5チタンを採用している。特筆すべきは、チタンでは難しいとされるフルポリッシュの表面仕上げを施し、滑らかで光沢のある外観を実現している点で、優雅なグラン・フーエナメル文字盤とのコントラストが秀逸。またケースバックはシースルー仕様となっている。ここから鑑賞できる「キャリバーCG8080」は、NAC処理によってブラックでコーティングされており、ブリッジには円形のストライプ装飾を、周囲にはギヨシェ彫りのクル・ド・パリ装飾を施している。アンスラサイトのテンプや巻き上げ機構の大きな歯車も、モノクロームに統一された世界観と調和したものといえる。そして本機に使われているパーツは、すべてジュネーブ製という点も注目に値する。

「マジック8」は、格式高きグラン・フーエナメル文字盤や美麗なムーブメントなど、スイスの伝統的な時計作りによって形づくられ、さらに数字の“8”を取り入れた遊び心も魅力となっている。新興勢力、【シャルル・ジラルディエ】の個性と実力を知るには十分な一本といえるだろう。


シャルル・ジラルディエ「マジック8」 Ref.CG.TI5.01.P01 640万2000円/自動巻き(Cal.CG8080)、毎時2万8800振動、44時間パワーリザーブ。グレード5チタンケース(シースルーバック)、レザーストラップ、サファイアクリスタル風防(無反射加工)。直径41mm、厚さ12.8mm。3気圧防水。

 

問い合わせ先:シャルル・ジラルディエ/DKSH マーケットエクスパンションサービスジャパン メール:cg.csc1@dksh.com https://charles-girardier.com ※価格はすべて記事公開時点の税込価格です。

Text/三宅裕丈

TAG

人気のタグ