【ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)】が、2023年11月に開催されるチャリティオークション「オンリーウォッチ 2023」に10回連続となる参加を表明。20世紀最大の理論物理学者、アルベルト・アインシュタインをデザインテーマとした世界で一本となるユニークピース「タンブール アインシュタイン オートマタ オンリー ウォッチ 2023」を、同オークションに出品する。
「オンリーウォッチ 2023」のためのユニークピース
ルイ·ヴィトンは、2023年11月に開催される「オンリーウォッチ 2023」に出品するユニークピース「タンブール アインシュタイン オートマタ オンリー ウォッチ 2023」を発表。「オンリーウォッチ」は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する認識を高め、衰弱性疾患の臨床研究の資金を募るために2005年に創設された隔年開催のチャリティオークションで、ルイ·ヴィトンは今回で10回連続の参加となる。「タンブール アインシュタイン オートマタ オンリー ウォッチ 2023」は、モデル名にもある通り、20世紀最大の理論物理学者と称されるアルベルト・アインシュタインをデザインテーマとし、有名な舌出し写真を文字盤上で表現した。
合計80時間にも及んだアインシュタインの再現
アインシュタインの顔を描く作業は、アトリエの彫金師ディック・スティーンマンが担当しており、平面の写真画像を立体的なホワイトゴールド製のアインシュタインの肖像として再現するため、合計80時間を費やして、額や目の周り、口の脇のしわを丹念に彫り上げている。さらにアインシュタインの顔は、エナメル加工を得意とする職人、ニコラ・ドゥーブレルがグリザイユという珍しい技法によって、黒と白の中間のあらゆる濃淡のグレーを用いて描いており、ガラス化したエナメルの微細な粒で肌の質感が作り出されている。アインシュタインがペロッと出した舌も、エナメル加工されたピンクの濃淡できめ細かく表現され、本機の象徴的なディテールとなっている。
アインシュタインの無造作な髪は、複雑で綿密な彫刻作業を要するスチール製で、片方の幅広い髪の房はオートマタのプッシュボタンも兼ねており、このプッシュボタンを押すと、ダイアル上でアニメーションが動作を開始。アインシュタインの額の穴の表示が1から12までの変化でアワーを表し、原子模型が回転し、原子価軌道の1つが0から60までの目盛りの位置へと移動することでミニッツを表示。アインシュタインの目にあるモノグラム・フラワーは花びらをすぼめ、最後にアインシュタインは舌をすべて出すことになる。これらのギミックを駆動させるのは、自社工房のラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトンで組み立てられた手巻き機械式ムーブメント、キャリバーLV 525だ。
アインシュタインへの敬意溢れるディテール
文字盤には見所が多く、アインシュタインの顔の左側には学術研究を想起させるチョークで記したような走り書きがいくつかあり、そのうちの1つに「E=LV²」の文字が見られる。これはアインシュタインが提唱した質量とエネルギーの等価性の公式「E=MC²」への遊び心溢れるオマージュで、文字盤最下部近くに配された4つの原子価軌道を伴う原子模型は、量子力学の発展の貢献を讃えるものだ。この原子模型には先の尖ったモノグラム・フラワーの形が組み込まれており、オンリーウオッチに相応しいディテールの作り込みが随所に散りばめられている。
ルイ・ヴィトン ウォッチ部門のディレクターを務めるジャン・アルノーは、本機について次のように述べている。「メゾンは、『オンリーウォッチ』をその創設当初から一貫して支援しており、世界最大のウォッチ チャリティ・オークションの第10回に『タンブール アインシュタイン オートマタ』を出品できることを誇りに思います。ルイ・ヴィトンのハイウォッチメイキングが生み出した最高傑作を発表する場として、これに勝る機会は考えられません。『オンリーウォッチ』は、より明るい世界を築くことを目指しており、これを達成する一助になれることを光栄に思います」。
チャリティオークションでの落札価格に注目!
「タンブール アインシュタイン オートマタ」は、2023年11月5日(日)にジュネーヴにて開催されるチャリティオークション「オンリー ウォッチ」に出品予定。ルイ・ヴィトンの優れた技術に基づく芸術性が完成させた、世界に一本だけとなるこの奇想天外なタイムピース。一体、どれだけの価格が付けられるのか、今から注目である。
ルイ・ヴィトン「タンブール アインシュタイン オートマタ」 手巻き(自社製Cal.LV 525)、毎時2万1600振動、100時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、ブラックアリゲーターストラップ。直径46.8mm、厚さ14.4mm。3気圧防水。世界限定1本。
https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/homepage
Text/三宅裕丈
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