オーデマ ピゲを身近に感じる体験型施設「AP LAB Tokyo」で“センス・オブ・ワンダー”を磨いて来たるべき創業150周年を迎えよう!

オーデマ ピゲが腕時計を販売せず、無料で誰でも入場できるユニークな施設を原宿キャットストリート近くに作ったという。スイス時計界のトップエンドメゾンがなぜこのような展開を始めたのか。施設内部を巡りながら、筆者なりに考察する。

空いた時間にふらっと寄れる!日本発信の世界唯一「AP LAB Tokyo」

午前中から国内外の観光客でごった返す明治神宮前の交差点からキャットストリートに入り、最初の十字路を左に曲がるとすぐにそれと分かる建物が出現。この「AP LAB Tokyo」はオーデマ ピゲが7月15日にオープンした施設で、有機的なうねりを持つブロンズ色の格子の外壁が、ル・ブラッシュのミュージアムを思い出させる。誰もがスイス時計界を代表する高級時計製造の一端を知ることができる、世界でここにしかないオーデマ ピゲの体験型施設である。

キャットストリートの路地の坂道に突如現れる「AP LAB Tokyo」。好奇心さえあれば誰でも入場できる

入場は無料。予約優先ではあるものの、現在はオープン当初の賑わいはひと段落しており、枠が空いていれば飛び込みでも対応してくれるそうだ。体験にかかる時間は1時間〜2時間程度。使える時間が決まっている場合は、その旨を最初に伝えておけばそれに間に合うように案内をアレンジしてくれるので、待ち合わせやショッピングの気分転換などで気軽に立ち寄ることができる。時計の販売が目的ではないため、私たちは「時計を買わなくては!」などと気負うこともない。純粋に、「なんでスイスの機械式時計って高級なの?」と、純粋な好奇心の赴くままに立ち寄ればOK。

それでもまだ心配な人のために、読者を代表して筆者が施設を訪問。施設内でのルートを軽く紹介しよう。

施設内はゲームの正解などネタバレにならない範囲なら写真撮影も大丈夫。スイスのハイブランドらしからぬ、とってもフレンドリーな雰囲気

オーデマ ピゲの説明に「エデュテインメント(教育(Education)と娯楽(Entertainment)を合わせた造語)施設」とあった建物の内部は2フロアで構成。階段を上がった先にある1階には5つのゲームが用意されている。さすがに筆者は時計メディアの編集長なので、ここにあるゲームが難問とは記し難い。だが、機械式時計やオーデマ ピゲに興味を持ったばかりの人にとってはこれまで接したことのないような知識と経験がここで得られるだろう。感受性の強い人であれば、体内時間と正確な時間のズレ、素材の違い、歯車の連なりの順番、複雑時計の仕組みと、大人になった今では改めて疑問に思うこともないような事柄に触れることで、自分の中に眠っていた“センス・オブ・ワンダー”を刺激されるはずだ。

1階に用意されるゲーム。高度な時計製造には天体の知識も求められる

5つのゲームすべてに正解して自身の時計知識をレベルアップさせたら、次は2階に案内される。ここではオーデマ ピゲの白衣に着替えて時計師気分を楽しみながら時計の仕上げ体験ができる。

レベルアップした人だけが登れる2階に到着

時計の伝統的な装飾技法である「ペルラージュ」(渦目模様)や、オーデマ ピゲの代表作「ロイヤル オーク」のベゼルに施されるヘアライン仕上げなどは、知識だけあっても上手くいかない。実際、ほぼ経験ゼロの筆者の出来栄えはヒドいもので、製品と比較することなどおこがましいにもほどがある。改めてスイスの高級時計職人の技術に驚かされた。と同時に「この仕上げ体験はまたチャレンジしたい」と思った次第でもあり、ここが「AP LAB Tokyo」の真骨頂だと感じた。

ペルラージュ仕上げのマシンを使って用意された真鍮製の素材に模様を刻む。まったく間隔が揃わず大苦戦

1回目の体験プログラムはここまでで終了となるが、ひと通りの体験を終えた希望者限定で後日行われる「マスタークラス」の予約が可能だという。残念ながら筆者は初訪問だったためそのコースまでは体験できなかったのだが、概要を聞くにオーデマ ピゲのムーブメントに触れられるそうだ。これは時計愛好家や時計製造に興味関心のある人にとって、かけがえのない経験となるに違いない。

後日改めて体験できる「マスタークラス」ではムーブメントに触れることができる

 

オーデマ ピゲのタイムピースは現在、代表作の「ロイヤル オーク」に限らずどれも正規新品は入手困難を極めており、2次市場でもプレミア価格で取引されるほどの人気ぶり。マニュファクチュールの拡張をはじめ設備投資は行なっているものの、トップエンドブランドの地位に相応しい腕時計を作り上げるには膨大な手間と時間を要するため、増え続ける需要に対応するだけの供給量は今後もまず見込めない。こうした状況に対し、“高嶺の花”を気取るのではなくより多くの人々に寄り添うという“逆張り”の姿勢が、なんともオーデマ ピゲらしい。これまでに幾度となく時計界の常識を打ち破ってきたオーデマ ピゲは、2025年には創業150周年という大きな節目を迎える。然るべきタイミングで、必ず大きな花火を打ち上げるであろうビッグブランドの革新の哲学に今から理解しておく意味でも、この「AP LAB Tokyo」に訪れる価値は十分にあるだろう。

「なんだかんだ言いましたがシンプルに楽しかったです!」(水藤)

【施設概要】
「AP LAB Tokyo」
場所:東京都渋谷区神宮前5-10-9 ●営業時間:11:00~19:00 ●火曜定休 ●03-6633-7000
*入場無料(予約優先、予約無し入場も可能)
*ご来店は下記専用サイトからご予約可能です。
来店予約サイト : https://aplb.ch/g58k

問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000
公式サイト https://www.audemarspiguet.com/ja
日本特別コンテンツ https://japan.audemarspiguet.com 

 

Text/Daisuke Suito(WATCHNAVI) Photo/Keita Takahashi(TRS)

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