スイスの伝統技術とアメリカの最先端技術の融合した時計製造を、1868年にスタートさせた【IWCシャフハウゼン(IWC SCHAFFHAUSEN)】。2023年は「インヂュニア」で話題をさらった同社が、これほどの信頼を集めている理由を人気モデルを取り上げながら解説する。
IWC「インヂュニア・オートマティック 40」 Ref.IW328903 169万4000円
今もシャフハウゼンにて要望を満たす時計を製造
シンボリックなコレクションである「インヂュニア」「ポルトギーゼ」「パイロット・ウォッチ」を通じて、IWCの魅力について触れていきたい。まず、これらについて一貫して言えること。それは、「IWCなら期待に応えてくれる」という点にある。
十人十色という言葉もあるように、時計への要望は人それぞれ。ステータス感、ハイスペック、誠実さ、使いやすさ、希少性などが時計選びで重要視されることが多いが、これらすべてをIWCのコレクションのいずれかで満たすことができる。それはかつてポルトガル商人が求めた高精度時計や、各国軍の兵士が愛した航空時計でも実証されてきたことである。そして最新作の「インヂュニア」では、入手困難という希少性も加えたアップデートにより多くの時計愛好家の期待にも応えた。
もちろんIWCには他にも「ポートフィノ」や「アクアタイマー」などのコレクションがあり、それぞれに明確な役割が与えられている。これらキャラクターの異なるコレクションは、創業の地であるシャフハウゼンのマニュファクチュールで今も製造が続く。そこに多くの人の仕事があることは、言うまでもないだろう。
「最新作」に見るIWCの信頼感
インヂュニア(INGENIEUR)―― 伝説的なウオッチデザイナーが堅牢時計にもたらした新たなスタイル
1955年に誕生した「インヂュニア」が様変わりしたのは1976年のこと。社外デザイナー、ジェラルド・ジェンタ氏がデザインした新型「インヂュニア SL」Ref.1832は、当時の彼の作風に則ったブレス一体型ケースに印象的なベゼルデザイン、直径40㎜というサイズ感が特徴だった。そして、このモデルをベースに現代的な解釈を加えて復活を遂げた最新世代は、目の肥えたヴィンテージファンまでも魅了。こうした期待を裏切らない展開が、格別の信頼に繋がっている。
2023年新作時計で支持率トップ 強さと美しさが共存する堅牢機
IWC「インヂュニア・オートマティック 40」 Ref.IW328901 169万4000円
1976年に誕生した名機からの流れを汲む最新世代。軟鉄製インナーケースによる耐磁構造に、5日間ものロングパワーリザーブを誇る自動巻きマニュファクチュールムーブメントを搭載する。ベゼルをビス留めにした新設計が、デザインに調和をもたらす。
スペック:自動巻き(自社製Cal.32111)、毎時2万8800振動、120時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。直径40mm、厚さ10.7mm。10気圧防水。
「歴史」に見るIWCの信頼感
ポルトギーゼ(PORTUGIESER)―― 高級複雑時計製造の技術を余すところなく注ぐ傑作コレクション
2人のポルトガル商人の依頼から1939年に誕生した「ポルトギーゼ」は、ポケットウオッチ用の高精度キャリバーを搭載。当時としては直径42㎜と大きく、まさに「腕に着けるマリンクロノメーター」といった様相だった。1993年から再始動した現代版も幅の狭いベゼルにリーフ針、アラビア数字インデックスを採用する。この基本デザインを守りながら、3針仕様から複雑系まで数多くのコレクションを展開。時計の本質である精度追求にかけるIWCの歴史を今に伝えている。
日付のない2カウンタークロノの洗練されたスタイルは今なお新鮮
IWC「ポルトギーゼ・クロノグラフ」 Ref.IW371606 117万7000円
1998年の誕生以来、長らく高い人気を保持し続ける傑作クロノグラフ。自社製キャリバー69355を搭載した現行世代は、シースルーバックの採用でメカ好きの期待に応える。ケースサイズは直径41mmで先代機とほぼ同じ。日付のない2カウンターフェイスも踏襲された。
スペック:自動巻き(自社製Cal.69355)、毎時2万8800振動、46時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径41mm、厚さ13mm。3気圧防水。
歴史に忠実な精度と意匠を守り抜き長時間駆動の自社製キャリバー搭載
IWC「ポルトギーゼ・オートマティック」 Ref.IW500704 169万9500円
直径42.3mmのケースに信頼性の高い7日間パワーリザーブを有するマニュファクチュールムーブメント、キャリバー52010を搭載。スモールセコンドと巻き上げ残量を左右対称に配置した文字盤は、新開発ムーブメントと共に2000年に発表されたRef.500から継承し続けている。
スペック:自動巻き(自社製Cal.52010)、毎時2万8800振動、168時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径42.3mm、厚さ14.1mm。3気圧防水。
整然と並ぶ多針フェイスに4桁の西暦表示も付いた独創コンプリケーション
IWC「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」 Ref.IW503302 605万円
52000系キャリバーの最新世代に永久カレンダー機構も格納。7日間パワーリザーブのマニュファクチュールムーブメント、キャリバー52610は、スモールセコンドと同軸に曜日、日付と同軸にパワーリザーブ、単独で月と月齢を表示する。7時30分位置には西暦表示も備える。
スペック:自動巻き(自社製Cal.52610)、毎時2万8800振動、168時間パワーリザーブ。18Kレッドゴールドケース(シースルーバック)、アリゲーターストラップ。直径44.2mm、厚さ14.9mm。3気圧防水。
「性能」に見るIWCの信頼感
パイロット・ウォッチ(PILOT’S WATCH)―― 実戦使用を想定した本格スペックを備える航空時計の王道
1936年の「スペシャル・パイロット・ウォッチ」から、現行モデルのルーツとなる1948年の「パイロット・ウォッチ・マークXI」を経て、今なおロングセラーを続ける時計界を代表する航空時計。コックピット内の磁気から時計を守り、夜間飛行でも判読できる視認性の高い文字盤など、機能美に溢れた造形は各国軍の兵士にも愛用された。これまでにシリーズ、色、素材などで多くの派生型を展開。普段使いに最適で選択肢も豊富な堅牢時計として、今もファンを増やしている。
視認性を追求した中3針のオーセンティックな航空時計
IWC「パイロット・ウォッチ・マーク XX」 Ref.IW328201 79万2000円
1948年「パイロット・ウォッチ・マークXI」からの直系モデル。12時位置の三角マークで文字盤の向きを表し、盤面をマットに仕上げて光の反射を防止。夜光付きの大型針を合わせるなど、徹底した視認性追求の姿勢を今に受け継ぐ。
スペック:自動巻き(自社製Cal.32111)、毎時2万8800振動、120時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース、カーフスキンストラップ。直径40mm、厚さ10.8mm。10気圧防水。
航空エリートに相応しい堅牢セラミックケース
IWC「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41 トップガン」 Ref.IW389401 133万1000円
アメリカ海軍のエリート・パイロット養成学校、通称「トップガン」の名を冠したセラミックケース採用のクロノグラフ。チタン製のケースバックにはよく知られたトップガンロゴを刻印。耐磁性軟鉄製インナーケースを備える。
スペック:自動巻き(自社製Cal.69380)、毎時2万8800振動、46時間パワーリザーブ。セラミックケース、ラバーストラップ。直径41.9mm、厚さ15.5mm。10気圧防水。
問い合わせ先:IWCシャフハウゼン TEL.0120-05-1868 https://www.iwc.com/jp/ja/ ※価格は記事公開時点の税込価格です。
Text/水藤大輔(WATCHNAVI編集部) Photo/池田 敦(CASK)
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