1875年にスイスで創業された【オーデマ ピゲ(AUDEMARS PIGUET)】から2024年に発表された新作をまとめて紹介する。
非対称ケースの名作を現代的にアップデート
「リマスター」コレクションは、それぞれの時代を象徴していたタイムピースを現代の感性で再解釈している。新作「リマスター02 オートマティック」は、1960年に発売した非対称形のウオッチ(5159BA)のデザインコードを再解釈し、18Kサンドゴールド製の非対称ケースを持つ250本の限定モデルだ。ダイアルは「ナイトブルー、クラウド50」カラーで、12の三角形の枠で仕切り、直線的なサテン仕上げを施している。最先端の性能をヴィンテージデザインで包んだケースには時・分のみを表示するキャリバー7129を搭載。
オーデマ ピゲ「リマスター02 オートマティック」 Ref.15240SG.OO.A347CR.01 649万円/自動巻き(Cal.7129)、毎時2万8800振動、約52時間パワーリザーブ。18Kサンドゴールドケース(シースルーバック)、レザーストラップ。横幅41mm、厚さ9mm。3気圧防水。世界限定250本。
スケルトン文字盤から美しいムーブメントが覗く
「ロイヤル オーク ダブル バランスホイール オープンワーク」は、18Kホワイトゴールドと18Kピンクゴールドの2モデルが展開される。ホワイトゴールドモデルは、蓄光処理を施したファセット付のピンクゴールドの針とアワーマーカーが、ロジウムカラーのムーブメントとのコントラストを演出。さらにライトブルーのインナーベゼルがアクセントになっている。サファイアクリスタルの裏側に“Audemars Piguet”ロゴをプリントで施した。インナーベゼルのカラーにマッチした「大きな四角の竹斑」アリゲーターストラップが付属する。2つのバランスホイール(テンプ)と2つのヒゲゼンマイを搭載したムーブメントにより、優れた精度と安定性を持つ。
オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク ダブル バランスホイール オープンワーク」 Ref.15467BC.OO.1256BC.01 価格問い合わせ/自動巻き(Cal.3132)、毎時2万1600振動、約45時間パワーリザーブ。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径37mm、厚さ10mm、5気圧防水。
不規則なジェムセットが眩い光を放つ文字盤
ケースとダイアルにデリケートなジェムセットを施した38mmの新しい「バイオーデマピゲ」の2モデルを発表。ホワイトゴールドまたはピンクゴールドのモデルは、ダイアルに533個のブリリアントカットダイヤモンドとカラーサファイア(約2.05カラット)をイレギュラーセット。3針自動巻きムーブメント、キャリバー5909を搭載している。ホワイトゴールドケースのモデルでは、輝くダイヤモンドとゴールドカラーが美しくマッチしている。タイムピースのグレーがかった雰囲気はロジウムカラーのインナーベゼル、ホワイトゴールドのアワーマーカー、それに調和した時針と分針がこのモデルの美しさを際立たせている。ダイヤモンドとピンクのグラデーションカラーサファイアをセットしたダイアルが存在感を放っている。
オーデマ ピゲ「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック」 Ref.77410BC.ZZ.D132CR.01 価格問い合わせ/自動巻き(Cal.5909)、毎時2万8800振動、約60時間パワーリザーブ。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)、レザーストラップ。直径38mm、厚さ9.6mm。2気圧防水。
色違いの宝石でカモフラージュ柄を再現した意欲作
ダイアルからケースとブレスレットまでカモフラージュパターンを施した「ロイヤル オーク オートマティック」モデルを発表した。2つのカモフラージュモデルがあり、それぞれ861個のバゲットカットのカラージェムストーンがケース、ブレスレット、ダイアルにセットされている。1つ目は、グレード分けされたブルーサファイアとスイス ブルートパーズ(約44.32カラット)をセット。2つ目は、モデルはブラックサファイア、ダーク ツァヴォライト、ライト ツァヴォライト、スモーキークォーツ(約39.91 カラット)を組み合わせている。
この2つのタイムピースはキャリバー4309を搭載している。ダイアルのジェムセットを優先するためにデイト表示を無くし、このムーブメントは時刻設定時の安定性と精度を確保する特許保有のメカニズムを備えている。約70時間以上のパワーリザーブを確保している。ロジウムカラーの22Kピンクゴールド製ローターには伝統的な美しい装飾が施されている。
オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク オートマティック」 Ref.15514BC.YY.1284BC.04 価格問い合わせ/自動巻き(Cal.4309)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径41mm、厚さ11.6mm。2気圧防水。
クリスタルサンド仕上げの輝くダイアル
新しい「ロイヤル オーク フロステッドゴールド オートマティック」の2モデルが登場。独自の「クリスタルサンド」仕上げのダイアルを鍛金仕上げのケースとブレスレットに組み合わせたモノクロデザインを組み合わせている。洗練されたコントラストとテクスチャーで光の反射を受けて輝く。「フロステッドゴールド」と命名した伝統的な技法は、ジュエラーのキャロリーナ・ブッチがレディス ロイヤル オーク40周年の2016年に導入したものだ。ダイヤモンドチップの治具でゴールドの表面を細かく打つ鍛金技法により、光が煌めくように反射するのがフロステッド効果である。ダイヤモンドダストのようなきらめきに輝くフロステッドゴールド仕上げは、ポリッシュとサテンブラッシュを組み合わせた表面と美しいコントラストを生む。
オーデマ ピゲ「ロイヤル オーク フロステッドゴールド オートマティック」 Ref.77450BA.GG.1361BA.01 852万5000円/自動巻き(Cal.5800)、毎時2万8800振動、約50時間パワーリザーブ。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径34mm、厚さ8.8mm。5気圧防水。
新素材「クロマゴールド」を開発
スイスのオートオルロジュリー マニュファクチュール、オーデマピゲは2024年3月に発表した新しいマルチカラーセラミックのクロマセラミックに続き、カモフラージュパターンのクロマゴールドと呼ばれる新素材を発表した。この特許保有のポリクロームゴールドは最新のスパークプラズマ焼結(SPS)テクノロジーにより得られたもので、クロマセラミックの開発ですでに使われた、パウダー状のゴールドを迅速に焼結させる技術を用いている。オーデマ ピゲのR&Dチームが開発したこの新しいゴールド合金は、ミラノで開催されたエキシビションSeek Beyond「時計の先へ。想像の先へ。」で、プロトタイプとして発表された。オーデマ ピゲの研究開発ディレクターであるルカス・ラッジ氏は新素材について「このマルチカラーゴールドは貴金属の加工というテーマに新たなページを開きました。これまでにないデザインのクリエーションが可能となり、お客様にも新たなメリットを提供することができます」とコメントしている。新素材クロマゴールドを採用したモデルの登場に期待したい。
問い合わせ先:オーデマ ピゲ ジャパン TEL.03-6830-0000 https://www.audemarspiguet.com/ja ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。
Text/平野翔太(WN編集部)
- TAG