独立時計師が次にテーマに選んだのは“カエル”。再びの限定コラボウオッチ【ルイ・エラール】

スイスの高級時計ブランド【ルイ・エラール(Louis Erard)】がニューモデルを発表した。“カエル”をデザインテーマとするロシア人独立時計師コンスタンチン・チャイキンとの限定コラボレーションウオッチ「ルイ・エラール × コンスタンチン・チャイキン アンフロゲッタブル」がリリース。価格は121万円。

“カエル”の表情を描いたユニークな文字盤デザイン

独立時計師とのコラボレーションを積極的に展開するルイ・エラールから、ロシアの誇る独立時計師 コンスタンチン・チャイキンと共同開発した「ルイ・エラール × コンスタンチン・チャイキン アンフロゲッタブル」が発表された。チャイキンは、ロシア人として初めてトゥールビヨンを搭載したクロックと腕時計双方の製造を実現し、さらに世界初の正教会復活祭の日付を示すコンピュートゥス時計の開発者として名を馳せる、現代の時計界において突出した人物。これまでに94もの特許を登録し、世界で最も多くの特許を持つ時計師としても知られ、また独立時計師アカデミーAHCI(Académie Horlogère des Créateurs Indépendants)において、現在に至るまで唯一のロシア人メンバーという揺るぎない地位を築いている。この両者のコラボレーションは、これまでもチャイキンの出身地方の神話に登場する架空の怪物「リホ(Likho)」をテーマとした、文字盤に目玉と口がダイナミックに描かれるタイムピースを4回にわたって発表しており、その強烈な個性は多くの時計愛好家たちの支持を集めた。しかし、今回の新作はホラーチックなアプローチから一転、カエル(蛙)をモチーフに採用。高度な時計製造技術と遊び心を高次元で融合させたタイムピースに仕上げている。

ロシアの民話においてカエルは、“秘められた力”や“変化”の象徴として描かれ、日本でも“無事に帰る”、“お金が返る”といった語呂合わせから、幸運や円満な帰還を意味する縁起の良い生き物として古くから親しまれている。本機はこのカエルを、異なる文化圏をつなぐ架け橋となるデザインコンセプトへと昇華。まず文字盤は、伝統的なレギュレーター表示のレイアウトを水平に再構築する独創的なアプローチを用いた。これにより、9時位置に時表示、3時位置に秒表示が配置され、中央にはその姿を強調するかのようなアロー(矢)型の分針をレイアウト。時と秒のサブダイアルは、回転するカエルの眼球のようなディスクを採用しており、時間の進行と同期してその表情が生き生きと変化。さらに、これら2つのサブダイアルの下部には、愛嬌ある表情を完成させるため、立体的なラッカー仕上げの鼻孔パーツをデザインした。このユニークな意匠を最大限に際立たせるために、文字盤からインデックスや日付表示といった要素は意図的に排除されているが、緻密に仕上げられた分目盛りリングには「Louis Erard $\heartsuit$ Konstantin Chaykin」の文字をさりげなく刻印。両者の揺るぎないパートナーシップを感じ取ることができる。

日本伝統の姫路黒桟革をストラップに使用

直径40mmのラウンドケースは、軽量性と同時に優れた堅牢性を誇るグレード5チタン製で、優雅な輪郭を際立たせるために、ポリッシュとサテンという対照的な質感を巧みに組み合わせている。特筆すべきは、ケースの12時位置という異例の位置に配されたリューズで、これはカエルが戴く“王冠”をイメージしたデザインとなる。時計の内部には、セリタ社製の「SW266-1」をベースとした自動巻きムーブメントを搭載。ブラックラッカー仕上げが施され、ルイ・エラールのアートシンボルが象られた特別仕様のローターを備える同ムーブメントの姿は、裏ブタのサファイアクリスタル越しに鑑賞することが可能だ。また、ストラップには、古来、侍の甲冑作りに用いられた製革技術に由来する姫路黒桟革を採用。手作業による磨き、自然なめし、漆仕上げを施した、極めて希少性の高い特別な素材であり、本機に和の趣とワンランク上の高級感を添えている。

「コンスタンチンとの協業は単なるコラボレーションではなく、創造的なパートナーシップです。伝統を尊重しつつ、既成概念にとらわれないアプローチで時計作りに取り組んできました。今回のモデルでは、ダイヤルや針だけでなく、ケースそのものの構造や仕上げにも踏み込んで再設計しています。ロシアではカエルは“隠された力”、日本では幸運や回復を象徴する存在です。この2つの意味を融合し、遊び心の中に高度な時計製造技術を備えた一本に仕上げました」と、ルイ・エラールCEOのマニュエル・エムシュは、本機に対する熱い想いを語る。この「ルイ・エラール × コンスタンチン・チャイキン アンフロゲッタブル」は、鮮やかなバイオレットと深みのあるフォレストグリーンの2種類の文字盤パターンを展開し、いずれも世界で178本という極めて少数な限定生産となる。「リホ(Likho)」コレクションが現在、世界中のコレクターから高い支持を得ている状況を踏まえれば、このモデルもまた大きな反響を呼ぶことは間違いなさそうだ。

ルイ・エラール「ルイ・エラール X コンスタンチン・チャイキン アンフロゲッタブル」 Ref.LE85340AA01.BVA191 121万円/自動巻き(セリタSW266-1ベース)、毎時2万8800振動、約38時間パワーリザーブ。グレード5チタンケース(シースルーバック)、レザーストラップ(黒姫路黒桟革)。サファイアクリスタル(両面無反射コーティング)。直径40mm、厚さ12.45mm。5気圧防水。世界限定178本。

ルイ・エラール「ルイ・エラール X コンスタンチン・チャイキン アンフロゲッタブル」 Ref. LE85340AA02.BVA192 121万円/自動巻き(セリタSW266-1ベース)、毎時2万8800振動、約38時間パワーリザーブ。グレード5チタンケース(シースルーバック)、レザーストラップ(黒姫路黒桟革)。サファイアクリスタル(両面無反射コーティング)。直径40mm、厚さ12.45mm。5気圧防水。世界限定178本。

 

問い合わせ先:大沢商会 時計事業部 TEL.03-3527-2682 https://www.josawa-watch.com/louis_erard.html ※価格は記事公開時点の税込価格です。限定モデルは完売の可能性があります。

Text/三宅裕丈

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