《限定ウオッチ》ロンジンが伝説的な1938年製ミリタリーモデルを“1938本”で復刻
180年を越える歴史を有するスイス時計ブランドのロンジンは、これまでに冒険時計やクロノグラフなど、あらゆるジャンルのスポーツウオッチを輩出してきた。その代表的ジャンルのひとつに、軍用時計がある。今回、第二次世界大戦の前夜、すなわち1938年の戦間期に作られたロンジン製ミリタリーウオッチにインスピレーションを得たという、「ロンジン ヘリテージ ミリタリー 1938」が発表された。オリジナル譲りの落ち着いた意匠を踏襲すると同時に、オリジナルと同じく古典的な手巻きムーブメントを搭載。製造年を称え、1938本のみ生産される。
歴史深きロンジンを物語るヴィンテージデザイン
20世紀を目前にしたヨーロッパではあちらこちらで戦争が勃発していた。各国の軍は勝利のために時刻に則った作戦指揮が執られるようになり、時計の重要性が増したのだ。ここで登場したのが、懐から出して時刻を確認するポケットウオッチの煩わしさを解消する腕時計である。古くは1880年頃、軍用の腕時計が存在していたという記録が残っている。
老舗ブランドのロンジンもミリタリーウオッチを手掛けた歴史があり、それが顕著だったのが1930年代~40年代。43mmのラウンドケースに、アラビア数字とスモールセコンドを配した黒文字盤の歴史的なミリタリーウオッチも、この時代に生まれた。傾斜したベゼル、オニオン型リューズ、長めのレザーストラップなど、戦場で機能することを前提にした装備をまとっていた。
ロンジン・アーカイブに眠るこの1938年製ミリタリーウオッチを復刻したのが、新作「ロンジン ヘリテージ ミリタリー 1938」である。オリジナルモデルを彷彿とさせるディテールを多数盛り込み、チャコールグレーのレザーストラップのほかに、コニャックカラーが個性的なNATOタイプのレザーストラップ(交換用ツール付き)も付属する、1938本限定のスペシャルモデルだ。
ロンジンによる細部のこだわりを見てゆこう。ドーム型風防を高硬度なサファイアクリスタル製で実現。光の反射を抑えるマットブラックの文字盤には、オリジナルと同じく視認性に優れるバトン型の長短針を備える。暗闇でも時刻を読み取りやすくするために施す夜光塗料(スーパールミノバ)も特別仕様で、ミリタリーかつヴィンテージの雰囲気を演出するアンバーカラーを採用。作戦行動において重要な、いち目盛りごとの確認ができるレイルウェイトラックにも夜光は塗布されている。
皮肉なことだが、人類は戦争をきっかけに時計やクルマなどの技術を進めた側面もある。そんな厳しい競争を勝ち抜いてきたロンジンだからこそ、傑作と称えられる伝説的な軍用時計が過去存在し、これをベースとするリバイバルモデルが成り立つ。「ロンジン ヘリテージ ミリタリー 1938」も、偉大なるヘリテージに捧げる一本に相応しい出来ばえだ。
ロンジン ヘリテージ ミリタリー 1938
問:ロンジン TEL.03-6254-7351
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