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アマディ20 火星探査シミュレーションのサポートウオッチ
時分針、クロノグラフ秒針、アプライドインデックス、回転ベゼルのマーカー2箇所に、最高品質のスーパールミノバX1を塗布
アマディ(AMADEE)は、2018年から2028年にかけて予定されている、オーストリア宇宙フォーラムの旗艦研究プログラム。その一環として実施される「アマディ20」は、人類が宇宙進出への飛躍に向けて準備をするためのアナログ火星探査ミッションである
チタン外装の表面は、火星の地表をイメージさせるサンドブラスト加工で仕上げられている。その結果、ユニークなカラーと光の反射を抑える効果が得られた
ダイアル6時位置にアマディ20のミッションロゴをレイアウト。文字盤はベースをヘアライン、グランドカウンターをサンドブラストで仕上げている。エンボスのラインも含め、各所の加工を使い分けることで読み取りやすさを追求
12時位置の30分積算計は、グランドカウンターと名付けられた。アマディ20で行われる実験の経過時間を確実に計測するべく、機能性と読み取りやすさから大型化させられた特殊なディテールだ。文字盤のヘアラインとは異なり、このサブダイアルにはサンドブラストの仕上げを施すことでコントラストが高められている
地球と火星を隔てる広大な距離から通信には遅れが生じる。これを考慮し、アマディ20のミッションでは平均タイムラグを10分として実験を行うことから、カウントダウンの10分の位置にもうひとつのマーカーを備えたミッションコントロールベゼルを発明した
チタン製のケースバックには、地球と月、そして人類の次のステップとなる火星を軌道とともに刻印。ブレスレットも同素材で作られており、フィット調整に便利なスライディングクラスプを搭載している
フルチタン外装のため、ステンレススチールモデルの場合と比較して重量はほぼ半分。耐久性、非磁性、低アレルギー性、耐腐食性の面でもメリットが高い。付属のフックストラップへの交換によって、さらに軽量化できる
付属のフックストラップは、2014年に誕生したアメリカのニック・マンキー・デザインズが手作業で製造しているウオッチ専用バンド。ツイル織の弾性のあるベルトと、Gフックと呼ばれるオリジナルの金具を使用した「フック&ループ」システムを採用しており、快適性をもたらすとともに多様なシーンに好マッチ
2020年、長年フォルティスのシンボルとして君臨してきたフリーガーラインがリニューアルされたことで、大定番の「オフィシャル・コスモノート・クロノグラフ(Ref.638.10.11M)」が近い将来、市場から姿を消す見通しとなった。非常に残念なニュースだが、これはフォルティスが宇宙に適応できる時計の新時代を見据えての英断だったに違いない。その証となる、オーストリア宇宙フォーラムとのパートナーシップ締結をきっかけに開発された新作「オフィシャル・コスモノート アマディ20」は、次世代のスペースウオッチとして相応しい出来栄えと言えるものだ。
本機は、イスラエルでミッションを遂行するアナログ宇宙飛行士(特別な訓練を受けた宇宙服のテスター)向けのミッションモデルという位置づけ。宇宙開発に貢献してきたフォルティスの屈強なクロノグラフを再定義し、軽量かつ耐久性に優れるチタンを外装素材に採用。また、ミッションコントロールベゼル(逆回転防止式)やフックストラップなど、未だ見ぬ宇宙での適用性と過酷なミッションを成功へと導くための装備を纏う、同社史上最高峰のツールウオッチとなっている。
フォルティス「オフィシャル・コスモノート アマディ20」Ref.F204.0007 44万円/自動巻き(Cal.UW-50)、毎時2万8800振動、48時間パワーリザーブ。チタンケース&ブレスレット(交換用フックストラップが付属)、両面無反射サファイアクリスタル風防。直径42mm。20気圧防水。2021年6月発売予定
問い合わせ先:ホッタ TEL.03-6226-4715 https://www.fortis.jp/
Text/WATCHNAVI編集部
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