【ブライトリング】の傑作クロノグラフ「クロノマット」の最新作を手掛けたキーパーソンが語る、細部に対するこだわり

スイスの高級時計ブランド【ブライトリング(BREITLING)】にとって、創業100周年となる1984年にリリースした自動巻きクロノグラフ「クロノマット」は特別な存在と言える。本格的なスペックと美しいスタイルを両立し、以降シリーズ化されて人気を博してきた。そして2021年、新世代のクロノマットとして「スーパー クロノマット B01 44」を発表。本機のデザイン担当者にその魅力を語ってもらった。

機能とスタイルの理想的なバランスを見つけられた

 

2020年にモデルチェンジで誕生したクロノマット B01 42は、どんなシーンにも合う万能モデルとして人気を博し、今年(2021年)はスーパー クロノマットがデビューを果たした。レディスを含め、こうしたクロノマットのリニューアルを仕切っているのがシルヴァン・ベルネロン氏だ。ブライトリングのヒストリー以外に、デザインのヒントは何から得ているのだろうか。

 

「日本ではデザインの細かい点まで見て、気づいてくれて理解しようとしてくれる」

シルヴァン・ベルネロン(Sylvain Berneron)/1988年、フランスはパリ生まれ。インダストリアルデザインの学校で学び、BMWミュンヘンでデザイナーとして活躍。フリーランスとなってからはポルシェやドゥカティを手がける。約8年前から時計の世界に入り、2018年にブライトリング・クリエイティブチームのトップに就任。

 

(シルヴァン・ベルネロン氏)「いろんなものから貪欲にインスピレーションを得ています。クラシックなプレミエなら、音楽やファッション、建築、自然を含めて普段の風景から。テクニカルなクロノマットは、メカ系の飛行機、ボート、レーシングカーとか。現代の風景やシーンに合い、普段使いできる時計を目指しているので、日常生活や色彩からも着想を得ています。大事なのはそれがバラバラではなく、美しく統合されていること。デザイン面がどんどん進化する一方で、根底にはブライトリングの歴史が流れ、過去からの継続性は維持されています」

では、スーパー クロノマットの場合、1980年代のクロノマットから何を受け継ぎ、何を刷新しようと考えたのか。

「ルーローブレス、ライダータブ、リューズ形状など“核”となるDNAからデザインを広げました。クリエイティブな限界に挑戦して、かなりアグレッシブに突き詰め、全部盛り込んだのがスーパー クロノマットです。機能性が高く、要所にセラミックを使い、ねじ込み式プッシュボタンを採用するなど、構造が最も複雑なモデルでもあります。ベゼルだけでも23の部品で構成されてますからね」

クルマ業界や他の時計ブランドを経験してきた彼にとっても、ブライトリングは“特別”だという。とくに品質管理の厳格さについては「いろんなブランドを見てきたけれど、ブライトリングほど技術的な認証基準を高く設定しているところは他にありません。とても感銘を受けている、と同時に、誇りに思う」と語る。

ちなみにクルマと時計のデザインで最も違う点は“スケール”だ。クルマは最小単位がmmだが、時計は1/100mm単位。「これが難しい」とベルネロン氏。また、「時計のデザインは、仕上げやテクスチャーなど、アーティスティックな感性の要素も多い」という。

「スーパー クロノマットは機能とスタイルを理想的なバランスでブレンドしたモデル。日本のみなさんは、デザインの細かいところまで見てくれて、気づいてくれて、すごく理解しようとしてくれますよね。この時計もぜひ、実物を吟味してください」。

 

ブライトリング「スーパー クロノマット B01 44」Ref.AB0136251B1A2 121万円

クロノマット B01 42より2mm大きい44径mmケースに、自社開発・製造のキャリバー01を搭載した新時代のクロノマット。ライダータブ付きの逆回転防止ベゼルとプッシュボタンに超硬質なセラミックを採用し、優れた耐傷性と圧倒的な存在感を獲得した話題作だ。第2時間帯を設定できるUTCモジュールを組み込んだルーローブレスを備える。自動巻き(自社製Cal.ブライトリング01)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)&ブレスレット。直径44mm(厚さ14.45mm)。200m防水。

 

問い合わせ先:ブライトリング・ジャパン TEL.0120-105-707 https://www.breitling.com/jp-ja/

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