発売後すぐに反響のあった注目時計【エディフィス ソスペンシオーネ ECB-2000】の開発者にインタビュー。カシオのカーボン技術は新境地へ!!

 

ソスペンシオーネコレクションのキーパーツ、カーボン繊維強化樹脂ケース。炭素繊維で補強・強化された樹脂である、いわゆるCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)を採用。形状の自由度があり、サスペンションアームラグを実現させた

 

「今までにないデザインとして、フォーミュラカーのダブルウイッシュボーン式サスペンションのアームをヒントにラグの形状を構築しています。この部分を含めたケースは射出成形によるカーボン繊維強化樹脂製で、耐久性や強度に優れるほか、圧倒的な軽量化を図ることができます。ECB-2000YPB-1AJFのベゼルはさらに高機能で折り目が美しいカーボンとし、レーシングカーをイメージさせるデザインにまとめました」

カーボンベゼル表面のインデックスは、レーザー刻印をしたうえで“レーシングレッド”を想起させるカラーで仕上げ、ダイアルの要所にも印象的なレッドを配色。カーボンケースや樹脂バンド、ステンレススチールパーツ(ケースとバンドの接続部、ケースバック、プッシュボタン)にはIP処理を行い、全体をブラックで統一したことで、モータースポーツに度々登場する情熱的なレッドがさらに映えるルックスである。

「樹脂とメタルに続く第3の素材として、カシオではカーボンを長年にわたって研究しています。その蓄積された技術がベースとなり、このソスペンシオーネ ECB-2000のカーボンパーツも作られています。これらは弊社のプレミアムモデルが製造される山形カシオで成形から仕上げまで行われています。とはいえ、独特な形状のサスペンションアームラグは、技術者たちを悩ますパーツとなっているようです(笑) 彼らのノウハウと経験があってこそ、この腕時計は実現できたといえます」

デザインの自由度が高い射出成形でカーボン繊維強化樹脂のケースを作り、さらに強度に優れる高機能カーボンのベゼルを製造。海外のブランドの中には、これだけの要素を持つモデルだと超高額になる例もある。しかし一方、ソスペンシオーネ ECB-2000は3万円台という驚きのプライスだ。

エディフィス「ソスペンシオーネ ECB-2000YPB-1AJF」

 

「風防はサファイアガラスのため傷に強いですし、光の反射を抑えるコーティングも施しています。アナログとデジタルの表示を組み合わせたダイアルは、見切りリングとバーインデックスに高さを設けて立体的にし、夜光付きの太い時分針を採用して時刻を読み取りやすくしています。そのほかにも電池交換の手間が少ないタフソーラー、暗闇での視認性を上げるLEDバックライト、1/100秒ストップウオッチ、アラームなども搭載しています」

外装も機能も充実のソスペンシオーネ ECB-2000は8月中旬の発売前から注目され、とくにカーボンベゼルモデルのECB-2000YPB-1AJFは売り切れ店が続出。記事公開時点では、CASIOオンラインストアでもSold Out状態。エディフィスの新たな顔となる要素十分である。

 

  1. 1
  2. 2
  3. 3
TAG

人気のタグ