未来を感じさせる腕時計の素材=カーボンは、スイスの一流ブランドでも開発が進められている。年々注目度が高まるこの素材の国内トップランナーといえば【カシオ(CASIO)】であり、その右に出る者は居ない。【エディフィス(EDIFICE)】からリリースされた新作「ソスペンシオーネ ECB-2000」は、同社が持つカーボン技術を惜しみなく投入した自信作。企画・開発のリーダーに、魅力やカーボンのメリットについて語ってもらった。
熱きレーシングスピリットをそのままデザインに表現
エディフィスの最新作「ソスペンシオーネ ECB-2000」シリーズを手掛けたカシオ計算機の荒井秀介さんは、学生時代からカーレースに魅了され、自身でも“クルマいじり”をされていたというモータースポーツファン。2008年、クロックの商品企画から腕時計の商品企画へと異動したことに伴いエディフィス担当に就任した。“Speed and Intelligence”をコンセプトとするレーシングクロノグラフを主力とする同ブランドに携わることは、まさに念願叶ってであった。
(荒井さん)「エディフィスは、実際にサーキットでレーサーやメカニックに着用してもらい、その感想のフィードバックを開発に生かしてきました。たとえば世界を転戦するチームの意見を反映し、エディフィスではモバイルリンクを使った自動時刻修正やワールドタイム(約300都市より選択)の設定が手軽に行える機能をいち早く搭載しました。クルーたちは秒単位の行動を求められるため、転戦地の正確な時刻を共有する必要があります。そのような理由もあり、エディフィスは高く評価してもらっています」
カシオが誇るエレクトロニクスから生み出された革新的なスマホ連携は、自動時刻修正や世界時間の設定のほか、アラームやタイマーの操作、ストップウオッチのデータ転送なども実現。これらを備えるエディフィスのモデルは、レース界だけでなくビジネスからプライベートまであらゆるシーンで活用されている。
「これまで高機能なメタルのクロノグラフがエディフィスの代名詞でしたが、デザイン面でもモータースポーツファンの心を揺さぶるような腕時計を作りたかった。そこで考えたのが、レーシングカーに使われているカーボンの使用です。これまで以上にスポーティな外観になりますし、同時に軽量化も達成されて装着感の向上を図ることができます」
そのような経緯を経て完成した「ソスペンシオーネ ECB-2000」は、まさにレーシングカーを腕に装着しているかのような感覚になれるユニークなデザインを形成している。