生誕90年、没後40年に振り返る伝説のスター“スティーブ・マックイーン”と腕時計の物語――タグ・ホイヤー&ロレックス

角型レーシング・クロノグラフを着けたレーサーを演じる

そんなマックイーンは、腕時計に関しても並々ならぬこだわりがあったようで、いくつかの作品でその片鱗を見ることができる。代表的なものが、1971年に公開された傑作レース映画『栄光のル・マン』だ。

本作は世界的カーレースとして知られる「ル・マン24時間耐久レース」を描いたもの。一般的なレース映画と異なり、実際のレースに撮影車両を参加させ、本物の競技風景がふんだんに盛り込まれている。多数のトップドライバーがキャストとして参画し、臨場感あふれるセミ・ドキュメンタリー形式に仕上がった本作は、マックイーン自身のプロダクションが制作を担当。まさに彼の本懐といえる内容だった。

マックイーンは主人公のドライバー、マイケル・デラニーを演じており、劇中でタグ・ホイヤー(当時はホイヤー)の傑作クロノグラフ「モナコ」を着用している。敬愛するスイス人レーサー、ジョー・シフェールと同じガルフチームのレーシングスーツに身を包み、ジョーをサポートしていたホイヤーの当時の最先端モデルを腕に撮影に挑んだのだ。

1969年に発表されたオリジナルのモナコ

モナコは『栄光のル・マン』が公開される2年前の1969年、ホイヤーがブライトリングやハミルトンらと共同開発した世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント「キャリバー11」を搭載し、レーシングウオッチ戦略の一環として発表された。世界初の角型防水時計でもあり、当初から実力機として注目されてはいたが、この映画でマックイーンが着用したことで一気にブレイク。現在はオリジナルの復刻モデルがラインナップされている。

【現行モデル】「タグ・ホイヤー モナコ キャリバー11 クロノグラフ」Ref.CAW211P.FC6356 72万6000円/自動巻き(Cal.11)、毎時2万8800振動、約40時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース(シースルーバック)。カーフストラップ。縦横39mm。100m防水

問:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL.03-5635-7054
https://www.tagheuer.com/ja-jp

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