伝統とテクノロジーによって日本の美意識を体現する「プレザージュ」と、本格機能を備えたスポーツウオッチ「プロスペックス」より、セイコーのクロノグラフ史を代表する2本の時計のメモリアルイヤーを記念した限定モデルが誕生。オリジナルの意匠を見事なまでに再現し、話題を呼んでいる。
プレザージュ セイコークロノグラフ 55周年記念限定モデル
セイコーはダイバーズやクオーツをはじめ、各種の時計ジャンルで世界をリードしてきた。人気機能のクロノグラフにおいてもパイオニアで、1964年には国産初のクロノグラフ「クラウン クロノグラフ」を発売。2時位置にあるボタン1つでスタート、ストップ、リセットを制御するシンプルなワンプッシュ式モデルだった。しかしながらストップウオッチ機能の確実な制御を可能にするコラムホイールを備えており、高い操作精度を当時から実現していたのである。
そんな1964年製「クラウン クロノグラフ」のデザインを忠実に再現したのが、「プレザージュ セイコークロノグラフ 55周年記念限定モデル」。細いベゼル上のシャープなアラビア数字や手首にしっかりと固定できる内側に傾斜したケースなど、特徴的なディテールを押さえている。ボックス型の風防は、傷に強い現代的なサファイアクリスタルで実現させた。特別仕様としては、裏蓋に限定モデルを意味する英字やシリアルナンバーが刻印されている。
プロスペックス セイコー自動巻クロノグラフ50周年記念限定モデル
クラウン クロノグラフの次に開発に取り掛かったのが、「61スピードタイマー」。搭載していたキャリバー6139は、クラウン クロノグラフにも用いられたコラムホイールに加えて、ストップウオッチの動力伝達方式に垂直クラッチを使った世界初の自動巻きクロノグラフだった。その誕生半世紀を祝し、新発表されたのが「プロスペックス セイコー自動巻クロノグラフ50周年記念限定モデル」である。
本作のモチーフはキャリバー6139に30分と12時間の積算計を加えたキャリバー6138搭載モデルで、その中でも特に人気の高かったシルバーとブラックのコントラストが際立つパンダダイアルデザイン。オリジナル同様、文字盤には縦方向にヘアライン仕上げが施され、鮮やかなオレンジがアクセントのクロノグラフ針も再現された。
なお、1969年に開発されたキャリバー6139は、世界最初期の自動巻きクロノグラフのひとつであり、長いセイコーの歴史においても象徴的な存在だ。現在の高級クロノグラフの必須機能である垂直クラッチとコラムホイールを同時搭載し、優れた耐衝撃性、正確性、軽快な操作感をすでに獲得していたことは、世界的に見ても革新的だったのである。
両機に搭載される自社製造のキャリバー8R48
シースルーバックから鑑賞することができるキャリバー8R48は、2014年に独自開発した信頼性の高い自動巻きクロノグラフムーブメント。ストップウオッチの作動方式には、キャリバー6139より受け継ぐスタート&ストップ時の針飛びを少なくし、耐衝撃性にも優れる垂直クラッチを。クラウン クロノグラフにも用いられた確実な操作感覚と動作をもたらすコラムホイールも採用している。
問:セイコーウオッチお客様相談室 TEL.0120-061-012
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