ロレックスが2020年新作として新世代「サブマリーナー」&「サブマリーナー デイト」を発表

今年4月、「ロレックス(ROLEX)」は来年初頭にスイスで開催される予定の時計見本市、「バーゼルワールド2021」への不参加を発表した(その後、バーゼルワールド2021は運営会社が中止を発表)。長年に渡って出展してきただけに世界中から驚きの声が上がったわけだが、その代わりとして本日9月1日、公式サイトにて最新モデルを公開した。注目は、待望のリニューアルとなった新「サブマリーナー」である。

新開発のオイスターケースに新世代キャリバーを搭載

ダイバーズウオッチの大定番「サブマリーナー」については、もはや説明が要らないほど世に浸透している。時計に詳しくない人でも一度は耳にしたことがあるだろうこのコレクションは、1953年に水深100mまで潜ることができる画期的なロレックス初のダイバーズとしてデビューした。

深海潜水のプロに向けてロレックスが1953年に開発した、330フィート=100mの防水性を実現した初代サブマリーナー

 

早くも翌1954年には防水スペックを200mまで向上させたほか、派生形としてカレンダー付きの「サブマリーナー デイト」(1969年)のリリース、三重密閉構造によって強力な防水性能を可能にしたトリプロックリューズの装備(1977年)、高硬度なサファイアクリスタル風防の採用(1979年)、最新モデルと同等の300m防水の達成(1979年)など、サブマリーナーはダイバーズにおける数々の革新をもたらし、進化してきた。

最新作となるサブマリーナーRef.124060は、デザイン面はこれまでを踏襲している。光の反射を抑える視認性の高いブラックダイアルに、ベンツのエンブレムのような時針を含む3本の針と、トライアングル・レクタングル・ドットの縁取りされた立体的なアワーマーカーをセット。これらは暗闇でブルーに光るクロマライト ディスプレイになっており、光が届かない海中においても時刻をスムーズに読み取ることができる。

しかしながら、明らかに先代Ref.114060から変更された点もある。そのひとつがオイスターケースのサイズアップで、40mmから41mmへとわずかに大型化。2016年発売のデイトジャスト 41に倣うように、従来のケースよりもボリュームアップさせて高級感を獲得している。なおサブマリーナーRef.124060は新開発のキャリバー3230が採用され、先代を大きく上回るパワーリザーブを備えるほか、高いエネルギー効率と信頼性を両立させた特許取得のクロナジー エスケープメントも搭載されている。

新作サブマリーナーRef.124060に搭載されている、ロレックスが新たに開発した自社製自動巻きムーブメント「キャリバー3230」

 

その新ケースにセットされた逆回転防止ベゼルは、先代から導入されたセラミック素材から製造される硬質かつ耐退色性に優れるセラクロムのダイビングスケール付きインサートを設置。凹型に成型された目盛りと数字はPVD(物理蒸着)によってプラチナでコーティングされており、全体の発色も鮮やかであることからラグジュアリーな雰囲気を演出することにもひと役買っている。そしてベゼルの外周には、スリップ防止用の刻みが入っているのも特徴といえる。

904Lスチール系統の最高品質スチールから作られたモノブロックミドルケースに、ねじ込み式のリューズとケースバックを組み合わせた屈強なオイスターケースは、1926年にロレックスが特許を取得した伝統機能だ。密閉性の高いこの外装を発展させた最新オイスターケースに、新デザインのブレスレットをセットしたサブマリーナーRef.124060は、一見、変わっていないように思えるものの、内外ともに驚くほどのアップデートがなされているのである。

ロレックス「オイスター パーペチュアル サブマリーナー」Ref.124060 85万4700円/自動巻き(自社製Cal.3230)、毎時2万8800振動、約70時間パワーリザーブ。ステンレススチールケース&ブレスレット。傷防止サファイア風防。直径41mm。300m防水

 

© Rolex/Alain Costa

 

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