時計のコンシェルジュに聞いた、女性目線のウオッチ選び vol.1 ――H.モーザー編

時計を買うタイミングは、社会人としての身だしなみとしてや記念日をきっかけとするものなど、まさにヒトそれぞれ。しかしどうせ購入するなら、男性だけでなく女性からも注目されたり、高く評価されたい。そこで、あらゆる時計を知る有名店の女性スタッフに「男性が着けていたら、オシャレやこだわりを感じる時計」について尋ねる企画をスタート。西日本を中心に専門店を出店しているoomiyaグループの協力を受け、全4回の連載にまとめる。初回は関西エリア随一の繫華街に立地する、oomiya 心斎橋店の及川さんに話しを聞いた。

<oomiya 心斎橋店>及川さん

「自分も着けてみたい!! と、思わせる時計は魅力的です」

機械式時計が高いことには、それなりの理由があると及川さんは話す。「手の込んだ機械式時計は大量生産に不向きで、どうしても高額になってしまいます。ですがそのぶん価値があり、所有することで満足感や幸福感が得られるはず。それに気づかせてくれるのが、H.モーザーのコレクションです」

oomiya 心斎橋店はメジャーな時計ブランドを中心に20社以上を取り扱うが、ショーケースから取り出したのはH.モーザーのベンチャー・コンセプト アークティックブルーだった。「見た目はシンプルで、何の変哲もない時計と言えます。ですが、ブルーのグラデーションが引き込まれるような美しさ。この文字盤を生かすために風防がドーム型になっており、どの角度から見てもキレイです。レッドゴールドのケースや針とのバランスも素晴らしい」

「裏側から見えるムーブメントはまるで宝石のような輝きで、丁寧な磨きによって仕上げられたものです。機械式特有の“チッチッチッ・・・”という音を楽しめる手巻きという点も、こだわりを感じますね。同じH.モーザーなら、エンデバー・フライングアワーズも注目してほしい一本。時を表す3つのディスクと分を表す240°の黒いディスクで構成された表示が、とてもユニークです。そういえばどちらもブルーですね(笑) 最近、青文字盤が気になるのですが、とりわけH.モーザーのブルーに惹かれます。もし男性が着けていたら、自分も着けてみたいと思わず言ってしまいそう」

H.モーザー「ベンチャー・コンセプト アークティックブルー」Ref.2327-0411 291万5000円/手巻き(自社製Cal.HMC 327)。約3日間パワーリザーブ。18Kレッドゴールドケース(シースルーバックにパワーリザーブ表示)。サンバースト仕上げを施したアークティックブルーダイアル。クーズーレザーストラップ。直径39mm。日常生活防水。世界限定100本
H.モーザー「エンデバー・フライングアワーズ」Ref.1806-0200 429万円/自動巻き(自社製Cal.HMC 806)。18Kホワイトゴールドケース(シースルーバック)。サンバースト仕上げを施したファンキーブルーダイアル。クーズーレザーストラップ。直径42mm。日常生活防水。世界限定60本

「好きなカラーやモチーフからの時計選びもあります」

いま、及川さんのなかではブルーが旬なようである。そんな彼女に、女性からも好感を持たれる時計選びのポイントを尋ねてみた。「まずは見た目のインパクトが重要です。シンプルだとしても文字盤が美しかったり、デザインのバランスが整っていたりなど、特徴があると女性も時計に気付きやすい。また、着けている時計について聞かれた際はこだわって選んだこと、気に入ってるところを、しっかりと言葉にできる男性は魅力的に映ると思います。高価な時計であることは重要ではなく、好きな時計について自分の思いや考えを語ることで、共感を得られるのではないでしょうか? あくまでも“押しつけがましいのではなく”です…(笑)」

そんな彼女自身はゼニスのクロノマスター レディを着用。もちろん語りどころは盛りだくさんのようだ。「星のモチーフが好きで、ガンギ車がスターになっているところが面白いと思い購入しました。ゼニスのロゴマークもスターですし、運命的なものを感じましたね。オープン窓から見えるエル・プリメロムーブメントが、せっせと働いている姿を見たり、テンポの速い鼓動に耳を澄ませる度に愛しく思えます。それと、やっぱりダイヤモンドは必須でした!!」

 

時計の選び方は十人十色。どれだけ自分の時計について知っていて、好きであるかという自己満足的な部分によって、その時計の魅力は何十倍にもなる。流行りのスマートウオッチを含めて市場にはあふれるほどの時計が出回っているが、“コレぞ!”と思える一本を見つけたら、近しい女性に意見を求めるのも購入前のテストになるかもしれない。そこで十分に魅力を伝えることができ、さらに共感が得られるようなら、ほぼ合格点。買ったあとの後悔も少ないだろう。

 

<取材・撮影協力>

oomiya 心斎橋店
TEL:06-6251-0077
住所:大阪府大阪市中央区南船場4-7-6
営業:11:00~20:00
定休日:水曜

※取り扱いブランドは、オフィシャルサイト(https://www.jw-oomiya.co.jp/)に掲載。

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